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Japaayurveda

日本人の、日本人による、日本のためのアーユルヴェーダのつもりが今のところ只の雑文録。

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ご無沙汰いたしております。

未曾有の日本の大災害に、空港閉鎖の危機を感じて夏休みより4週間早く帰国してしまいました。

帰国直前、原発からの放射能漏れが懸念されたので、外被曝、内被曝していくであろうことを念頭に、知り合いのアーユルヴェーダのドクターに、アーユルヴェーダ的放射線の捉え方とその治療。を教えてもらいました。

転載しても良いと許可をもらったので、和訳してお知らせします。↓↓↓


アーユルヴェーダでは、放射線はピッタ 1) と ワータ 2) を強く刺激する。
放射線によって引き起こされる全ての症状は、ピッタとワータによるものである。

放射線による症候)
1. 嘔気…ピッタのため。

2. 胸部の灼熱感…ピッタのため。

3. 強力な貫通能力…ティクシュナ、と言ってピッタの性質の一つ。

4. 突然の、遅れて現れる脱毛…ピッタ

5. 倦怠感…カファ 3)は少なく、ワータとピッタがより関与する。

6. 白血球減少症…ピッタとラクタ 4) は似たような性質を持つ。ピッタが上昇するところではどこでも
血液を冒す。(この異常を)ラクタピッタ 5)という。これには内因性と外因性の二つの原因がある。
白血球は(色が白いなどその性質は)カファに似ているので、ピッタとワータ(の異常)によって破壊されてしまう。このラクタピッタにより、内臓、皮膚、消化管などから中からも外からも出血が起きる。

7. 胃炎…放射線は強くピッタを悪化させる。

太陽からの放射線は冷たいという性質を持つオゾン層により阻まれている。
放射線と太陽は人体においてアグニ 6)に代表される。

アグニは、人体の中でピッタという形を取り存在する。


故に放射線障害に対する治療とは、ピッタに対する治療となる。

a) 食事でギー 7) を摂取すること

b) ギーを体の各部分に塗ること

c) 白檀の粉は体内の熱を止める。血液中のピッタを突然減らすので、白血球減少症を避けることが出来、嘔気にも用いられる。脱毛に対してはペースト状にして外用とする。

d) 飲み水はローズウォーター 8)とする。血液を冷まし、消化管、胃、口中の熱を冷ます。

e)  ガイリックチュールナ…胃炎やピッタ性疾患を強力に抑える。粘膜の炎症性疾患に用いられる。

f) 食事には甘い果物を含むべきである。

g) 食事には牛乳も使われるべきである(が、牛乳と果物は食べ合わせが悪いので同時に食べてはならない)

h) 白檀、バラー、アガル、ナガルモタ、シャタヴァリなど(の冷性の性質を持った)ハーブが使われる
  べきである。

全ての治療はピッタドーシャないしアグニマハブータ(5大元素のうちの火の元素)に対し行われる。
放射線障害の患者は閉鎖された家にいるべきであり、地下であれば尚良い。

魚 9)は決して摂ってはならない。


注釈)
1) ピッタとは体を構成する3つの生体エネルギーのうちの一つで、自然界では火に例えられる。人体における役割としては顔色を出す、消化、免疫力、視力、知性、体温、飢え、渇き、体の柔らかさ、幸福などを司る。その性質は火に(一部)  似て、熱く、鋭く(貫通する、浸透性が強い。サンスクリット語でティークシュナ)、わずかに油こく、液状、酸っぱい、可動性、辛い、といったことが挙げられる。以上と反対の性質を持つものにより減少する。

2) ワータとは体を構成する3つの生体エネルギーのうちの一つで、自然界では風に例えられる。人体における役割としては、移動、知覚、満たすこと(骨の隙間を骨髄などで)、分離(栄養物と老廃物など)、維持。が挙げられる。その性質は風に似て冷たく、軽く、可動性があり、荒く、精妙ですべすべしていて乾燥しており、以上と反対の性質を持つものにより減少する。

3) カファとは体を構成する3つの生体エネルギーのうちの一つで、自然界では大地や水に例えられる。人体における役割としては、関節の結びつき、油こさ、治癒、満足、強さ、体の安定性、接着、忍耐、悲しみがないこと。を司る。その性質は水や大地に似て冷たく、重く、軟らかく、油こく、甘く、動かず、ネバネバし、反対の性質を持つものにより減少する。

以上、1)~3)の3つのエネルギーのことをトリ・ドーシャと言う。トリ・ドーシャについてこちらも参照。↓
http://www.eonet.ne.jp/~kilala/doshanotokutyou.html

4) ラクタとは便宜的に血液、と翻訳される(が血液と全くイコールではない)体を構成する7つの組織の一つである。顔色の元となり、生命活動を支え、筋肉組織へと栄養を与える。悪化するとハンセン氏病を含む難治性皮膚病、ヘルペス感染症、癤(せつ、化膿菌が毛包や汗腺に入って起こる急性の炎症。)、膿疱、月経過多、眼・口・尿道・直腸などにおける灼熱感、腹部腫瘍(実際に腫瘍がない場合も含む)、膿瘍、脾臓の病気、皮膚の色素脱失、黄疸、消化力低下、眼前暗黒感など多彩な症状を来たし得る。

5) ラクタピッタ;出血性疾患。

6) アグニ; 文字通りには「火」の意。ここでは、「消化力」として使われている。

7) ギーとは無塩バターから蛋白質を取り除いた、純粋な油分で、アーユルヴェーダではあらゆる油の中で一番優れているとされています。性質が「冷たい」ので熱する性質を持つ放射性物質とは逆です。だからその影響を減らす力を持っているということになります。若さを保ち、知性、記憶力を増し、消化力を上げ、長寿をもたらし、精力、視力を改善する。子供、老人、もっと子供がほしい人、体の柔軟性を保ちたい人、美声を保ちたい人、胸部外傷の結果消耗している人、ヘルペス、武器や火事で怪我(や火傷)を負わされた人、ワータとピッタによる病気、毒物(を摂取した人)、精神障害者、肺病、不吉な行動を取った人、熱のある人などに良い。とされています。

8) バラの性質は「冷性」です。強力な熱性の放射性物質とは逆なので、これも「逆の性質のものを与えると元の性質が減る」というアーユルヴェーダの治療原則に基づいた考え方です。

9) ここまで読んでいただければわかると思いますが、魚は「熱性」です。塩水である海で育っているので、塩味が元々の性質として備わっているとみなされます。塩味は「熱性」に属します。「同じ性質のものを与えると元の性質が増加する」という逆もまた、アーユルヴェーダの治療原則なので、この場合、強力な「熱性」である放射性物質の害を減らしたいのなら「熱性」の食品を取るのは控えるべきです。また、海へ流れ込んだ放射性物質を含む排水による海洋資源の汚染、生物濃縮の観点からも魚食は今後避けるべきと考えます。


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