Japaayurveda
日本人の、日本人による、日本のためのアーユルヴェーダのつもりが今のところ只の雑文録。
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日本では3.11後、国民のパニックと経済の悪化を恐れた日本政府(と恐らくアメリカの軍需産業複合体)が息のかかった「御用マスゴミ」を使って東大など、東電の札束にひっぱたかれて科学者としての良心を失った「御用学者」を重用して根拠のない「安心、安全」を吹聴しまくりました。
彼らの罪は一番汚染のひどい時期に関東と東北の民をひどく被曝させたことでそれは徐々に明るみに出ています。
政府が情報隠しと国民を被曝させることに躍起になっていた頃、ネットの世界では民間の理系の人達(物理系、医学系、気象系スペシャリスト)の中で心ある人達は避難すべき、とか色々な情報が飛び交っていました。
中に、日本政府の無能さ、ダメさに絶望して、「福島の子供達だけでも強制疎開させるためにはWHOやIAEAや人権団体に協力を求めて外圧に期待するしかない」という声も多々聞かれました。
わたしはこの章を読むまで、WHOやIAEAといった国際機関も地に堕ちた存在だったということを、知りませんでした……
第二章 チェルノブイリ原発事故:国際原子力共同体の危機
ミハイル・V・マツコ ベラルーシ科学アカデミー・物理化学放射線問題研究所
今日、チェルノブイリ原発の核爆発が、生態学的、経済的、社会的そして心理学的にどのような影響を及ぼしたかについては議論の余地がない。一方、この事故が人々の健康にどのような放射線影響を及ぼしたかについては、著しい評価の食い違いが存在している。
チェルノブイリ事故直後に、被災した旧ソ連各共和国の科学者たちは、多くの病気の発生率が著しく増加していることを確認した。しかし、IAEAはそのような影響は全くなかったと否定し、病気全般にわたる発生率の増加とチェルノブイリ事故との因果関係を否定した。そして、この増加を、純粋に心理学的な要因やストレスによって説明しようとした。(中略)
IAEAは、チェルノブイリ事故の深刻さと放射線影響を評価できなかったのであった。彼らは旧ソ連の被災者たちを救うために客観的な立場をとるのでなく、事故直後から影響を過小評価しようとしてきたソ連政府の代弁者の役を演じた。
というのがこの章のサマリーです。
IAEAは、
・事故の原因を作業員の運転ミスと当初(旧ソ連政府の言うままに)誤認し、RBMK型(チャンネル管式大出力)原子炉そのものが持つ構造的欠陥にあることを認めたのが1986年8月25日のウィーンでの国際会議から実に7年後だった
・ベラルーシの被災地における先天的障害発生についてのG.ラズューク教授たちのデータ
(G.I.Lazjuk, D.L.Nikolaev, E.G.Ilyina.
Monitoring of Inherited Anomalies by New---- born in South Districts of
G.I.Lazjuk, I.A.Kirillova, D.L.Nikolaev et al.
Frequency Changes of Inherited Anomalies in the Reblic Belarus after the
Radiat. Prot. Dosim., vol.62, N1/2, pp71-74 (1995))
を、IAEAは認めていない。同じように、ベラルーシ、ロシア、ウクライナで事故直後に確認された、さまざまな病気の発生率がはっきりと増加したという貴重な統計学的データについても認めようとしない。ソ連の専門家は、チェルノブイリ事故の放射線影響は観察することさえできないものだと主張し、それがウィーンの事故検討専門家会議で受け入れられた。(信じられなーーい!!!)
・旧ソ連政府が「被災者が一生の間に被曝する限度は350ミリシーベルト(ちなみに今福島原発で働いている方々が250ミリシーベルトで事故前は100ミリシーベルトであったのを考えるとべらぼうな値だとわかることでしょう)」と定めたのは、ソ連にお金がなかったので従来の基準だと被災者に支援が出来ないという経済的理由だった。つまり今の福島の子供に20ミリシーベルトまで浴びせて良いという根拠のない基準値引き上げを示した、日本の文部科学省同様のことが当時のソ連でも行われた。
しかし人間の体の放射線感受性が事故前後で急速に変わるわけがない。
この基準は1990年1月から実施することによって、被曝量が350ミリシーベルトに満たないけれど何らかの体の不調を訴える人達を病院から追い出すための施策であった。
IAEAは問題があるとわかっている筈だが、1989年の会議においてこの概念を何の批判もせず受け入れた。
・1989年ウィーンで開かれたIAEAの非公式会議において、ベラルーシの保健大臣は、以下のような報告を行った。
「放射能汚染地域における先天的な発達障害(厳密な診断記録に基づく)を持った子供の出生率は有意に大きな上昇率で増加してきた。ベラルーシ全体についてのこの指標は出生1千件当たり5.65件であるが、汚染地域では6.89件となっている」
「大人については、糖尿病、慢性気管支炎、虚血性心疾患、神経系統の病気、胃潰瘍、慢性呼吸器系の病気などで苦しむ人が、1988年(事故後2年後)には、それ以前に比べて2から4倍に増加した。また、種々の機能失調、神経衰弱、貧血、扁桃腺や耳鼻咽喉系の慢性疾患などを持った子供たちの割合が著しく増加した。同時に、あらゆる分野の医師たちが、多くの病気で症状が重くなり病状が長期化すること、複雑な病気の頻度が増えていることを指摘している」
この報告は公式のものであるにも関わらず、完全に無視された。その理由について、IAEAは
ベラルーシ、ロシア、ウクライナの汚染地域で働いている専門家は能力が低く、これらの地域や非汚染地域での罹病率についての信頼できるデータがない
とのたまった。 少なくともベラルーシに関して、先天的障害に限ってはこの指摘は当らず、1982年、事故前から国家登録への届出が義務付けられているから有り得ない、と冷静に論文では反論していましたが、汚染地域の医者をクルクルパー扱いってどういうこと!?とわたしの額にあぜ道が出来ました。
・IAEAなどで、チェルノブイリ事故被災住民に一般的な(良く知られている白血病、ガン以外の)病気の発生率が優位に増加していることに対して疑問を呈する専門家達は、よくヒロシマ、ナガサキではそのような事象が見られなかった、と主張しているがこれは誤りである。
阪南中央病院の専門家によって既に報告されている。
(Katsumi Furitsu. The Japanese Experience at
彼らは、1985年から1990年にかけて、1232人の原爆被爆者を調べた。その結果、「腰痛は3.6倍、高血圧は1.7倍、目の病気は5倍、神経痛と筋肉リウマチは4.7倍に増えており、胃痛、胃炎などでも同じ傾向である」と報告している。
チェルノブイリ事故被災者と、広島・長崎被爆生存者との間に見られるデータの一致は、ベラルーシ、ロシア、ウクライナにおける一般的病気の発生率の増加が、単に心理的な要因によるものではなく、事故によって引き起こされたとの仮説を強く支持するものとなっている。
つまりIAEAが主張してきた、「気のせい」「気にしてばかりいるそのストレスのせい」という主張は現段階では何の客観的な根拠を持っていないことになる。
一方、WHOは、1989年6月に専門家グループをソ連に派遣した。メンバーは、D・ベニンソン博士《国際放射線防護委員会(ICRP)委員長》、アルゼンチン原子力委員会許可部長、P・ペルラン教授(フランス保健省放射線防護局長、ICRP委員。現在内被曝の危険性を過小評価して国民に伝え、国民を被爆させたとしてフランスでの訴訟の被告人で今年の9月に結審予定。典型的御用学者。)、P・J・ワイト博士(WHO環境健康部所属の放射線学者)。
WHOの専門家たちは、モスクワでのソ連国家放射線防護委員会の会議、ソ連の汚染された各共和国の専門家や、汚染地の住民とも会合を持ち、ベラルーシ科学アカデミー主催の特別会議にも出席した。
これらすべての会議や議論において、WHO専門家は、チェルノブイリ事故が被災者に有意な健康被害を引き起こさないというソ連の公式見解を完全に支持した。彼らは、350ミリシーベルトという(べらぼうな)概念に賛成しただけでなく、もし一生の間の被曝量限度を設定するよう求められれば、350ミリシーベルトではなく、その2倍か3倍高い被曝量を選ぶだろうと、自分から発言しさえしたのであった。
…と全く設立概念に反した‘御用国際機関’ぷりを発揮している。というより、それだけアメリカの軍需産業複合体の力が強すぎてIAEAに逆らえない、という世界の暗黒面を示している。
つまり原発事故があって被災者が出て健康問題が出ても、その存在すら認知してもらえず、軍需産業複合体にとって原子力の兵器としての利用、平時の兵器の原料の‘平和’運用、原子力発電の邪魔となる、妨げとなる意見や事実は恐ろしいまでに抹殺されてきたことをこの論文は示している。
WHOの専門家たちは(これは現地科学者に対する愚弄でしかないとわたしは考えますが)傲岸不遜にもこのようなことまで述べている。
「放射線障害に詳しい知識をもたない科学者たちが、さまざまな生物学的な効果や健康上の現象を放射線被曝と関連づけた。これらの変化が放射線と関連することはあり得ず、心理的要因やストレスによるものであろう、そうした効果を放射線に関連させたということは、人々の心理的圧力を増加させただけだったし、さらにストレス関連の病気を引き起こした。そして、放射線専門家の能力に対する大衆の信頼を徐々に損ねたのであった。つぎに、それは提案されている規制値に対しての疑いにつながった。大衆や関連する分野の科学者たちが、住民を守るための提案を適切に理解できるようにして、この不信感を乗り越えねばならないし、そのための教育制度の導入が早急に検討されるべきである」
1996年4月8~12日、ウィーンで「チェルノブイリ事故後10年:事故影響のまとめ」と題した国際会議が開かれた。その会議には、リクビダートルやチェルノブイリ事故のために放射線に被曝した大人や子供に現れた種々の影響に関する約20編の学術論文が提出された。この会議はEC,IAEA,WHOが主催し、国際原子力機関放射線影響科学委員会(UNSCEAR)、その他の国連機関、経済協力開発機構・原子力機関(OECD/NEA)などが後援して開かれたものである。
この会議は、原子力平和利用史上最悪の事故の客観的分析を行うという使命を、果たせなかった。この会議の要約は以下のようである。
「被曝住民および特にリクビダートルのなかに、ガン以外の一般的な病気の頻度が増加していると報告されている。しかし、被災住民は一般の人々に比べて、はるかに頻繁で丁寧な健康管理に基づく追跡調査を受けており、上記の報告に意味を見出すことはできない。そうした影響のどれかが仮に本当であったとしても、それはストレスや心配から引き起こされた可能性もある」
つまり、主催者の‘御用’国際機関の関係者は、事故後10年、被災地で一般的な病気が増加している。という事実そのものさえ疑っていることがこの要約からわかる。
国際原子力共同体にとっては、被曝影響から人々を守ることよりも、原子力産業のイメージを守るほうが大切なことのようである。
つまりチェルノブイリ事故における、「健康被害は子供の甲状腺がんだけ」という結論は全く信用するに値しないし、こと事故に関してはIAEAもWHOも被災者側ではなく国際原子力共同体の側に立った立場しか取らない(それが事実に反していようとも)、ということになる。
アメリカ軍需産業複合体の闇がここまで深いのかと恐ろしい思いがしたが、3.11の事故後マンハッタン計画(アメリカ人の健康な妊婦他に、鉄剤と偽ってプルトニウムを投与したり静注して人体への影響を調べる)という恐ろしい人体実験の存在も知ったので、人を人とも思っていない集団であるようなので、彼らの理念には矛盾しない行いなのでしょう。
そして福島においても、飯館村などの局所的に放射線量が高い、いわゆるホットスポットの土壌汚染を測定して、あまりの高さに驚いて住民に避難を呼びかけたIAEAの呼びかけが、日本国の測定値とは違うから測定しなおせ。と言われて測定しなおしたらケタを間違えていたかな、…ということでまさに彼ら自身がチェルノブイリで述べたような「放射線専門家の能力に対する大衆の信頼を徐々に損ねたのであった。つぎに、それは提案されている規制値に対しての疑いにつながった。」ようなふるまいをした挙句に沈黙したことは記憶に新しい。
彼らが軍需産業複合体の‘御用’国際機関ではなく科学者としての良心があるなら、避難を促し続けるべきであったが、結局それ以上の避難地域拡大による支出増大は控えたい、という、日本政府の意向に沿った形となった。
結果としてIAEAの勧告は間違っていなかったのだろう、少しは良心のかけらがあったのか、ECRR(欧州放射線リスク委員会)に責められるのを恐れたのだろうか?
殺人日本政府がほとぼりが冷めた頃に「計画的避難区域」という苦し紛れの命名で今頃避難を促し始めたのだから。
そしてチェルノブイリのときよりはっきりと低線量被曝の影響が観察できる、という福島や茨城をはじめとする関東地方の被災者総モルモット計画についても軍需産業複合体は良いデータが集まると舌舐めずりしていると思われるが、さまざまな思惑のもと、被災者は今なお被曝させられている。ホットスポットに住むわたしもそうですが。
つまり、国際機関は権威をまとった張り子の虎であり、何の権威も真実も最早わたしには見いだせない。
このことをより多くの日本人が知って、自分の頭で自分の身を守る術を考えてくれたら、「お上が何とかしてくれる」幻想から抜け出してくれたら、と願います。